樹液を探すのが一番ラクなのですが……
7月も半ば、気温も上がってきて、いよいよカブトムシやクワガタの採集が捗る時期になりましたね。
僕は明るいうちに樹液の出ている木を探して、夜に捕まえにいく、というやり方なんですが、
トラップを仕掛けて効率良く集めて捕まえる、という人は結構いるみたいです。
今回はそのやり方を紹介します。ちなみに僕は、一度だけこの方法を試したところ、たくさん取ることができました。
用意するもの
まずはトラップの材料です。
バナナ(1、2本)
ビニール袋
砂糖
ドライイースト
あまり料理をしない人のために補足すると、ドライイーストはパン生地を発酵させるために使われる菌を乾燥させたものです。
こんなのですが、見たことありますかね?スーパーでも普通に売ってます。トラップを作るのにこんなに要らないので、余ると思います。
他に使いみちもないので、これを機にパンづくりにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
バナナを皮ごとざっくりカットしてビニール袋に入れる
脱線してしまいましたが、本筋に戻しましょう。
包丁でバナナをザクザクと1口大くらいに切っていきます。後で潰しやすいように切っているだけなので、大きさは適当でいいです。
切ったら、ビニール袋に入れていきます。
砂糖とドライイーストをぶちまける
そのビニール袋に、砂糖とドライイーストを入れます。量はこれまた適当で。と言われても困るという人は、ひとまず大さじ3、4杯ぐらい入れておけばいいと思います。入れ過ぎて失敗することはないです。モッタイナイだけです。
さらに、ドライイーストを入れます。要は発酵させるために入れるので、そんなにドバドバ入れる必要はないです。メジャーなドライイーストは、1本3gで個包装されているので、これを2、3本も入れれば充分です。
ビニール袋の口を縛り、中のものを手で潰してぐちゃぐちゃにする
全部入れたらビニール袋の口を縛ります。その後手で中身を潰していくのですが、あまり豪快にやると縛った口から中身が漏れたり、穴が空いたりするので注意しましょう。
全てが混ざり合い、ぐちゃぐちゃになるまで潰します。
日の当たる場所に放置
最後に、このビニール袋を日光のよく当たる場所に放置しておきます。高温にすることで、イースト菌がより頑張ってくれます。発酵の過程でガスが発生して袋がパンパンになるので、縛る前に空気を抜いておくといいでしょう。
これで、トラップの材料作りは終了です。あとは勝手に発酵が進み、カブトムシやクワガタが思わずむしゃぶりついてしまうご馳走が出来上がります。
ところで作業の時間ですが、まだ日の高いうちにこの作業は済ませてください。発酵時間を充分に取るためにも、午前中のうちにやっておくのが望ましいです。
夕方になったら仕掛ける
夕方になったらビニール袋の中にはドロドロのご馳走が出来上がっていると思いますので、カブトムシやクワガタを集めたい木に塗りたくります。
夕方というのがポイントで、昼のうちやってしまうと、クワガタやカブトムシが活発に活動する夜が来る前に水分が蒸発して効果が薄れてしまったり、スズメバチがワラワラと集まってきて昆虫採集どころじゃなくなってしまう可能性があります。
また、夜になってからだと、暗くてよく見えないので、塗りたくる際に、”発酵液”が服につく、などの不運なアクシデントに見舞われる可能性が高まります。
そんな訳で、仕掛けるのは夕方にしましょう。
もともといる雑木林のそば。塗る木は何でもいい
で、肝心の仕掛ける木の決め方ですが、クヌギやコナラの雑木林など、普段からカブトムシやクワガタがいると思われる場所のすぐそばの木にしましょう。近くにいれば、それだけたくさんのカブトムシやクワガタが集まる、というわけです。
で、1つ重要なのは、塗りたくる木は別にクヌギやコナラでなくてもいい、という点です。むしろ、普段クワガタやカブトムシが集まることのない種類の木に塗りたくった方が集まる、という説もあるぐらいです。
何時間かおきに確認しにいく
仕掛けてしばらくしたら、塗った場所を確認しに行きましょう。仕掛けてから1、2時間後がいい頃合いです。
成功すると、発酵液を塗ったところに、カブトムシやクワガタが群がっていると思います。
ちなみに、1度取っても、1、2時間くらい経ってからまた行くと、同じようにたくさんのカブトムシやクワガタが群がっているはずです。取っても取っても、時間が経てば、またそこに集まってきます。まあこれは、樹液も一緒ですが。
それでも僕が天然の樹液でしか虫を取らない理由
とにかくたくさん採れるので、全部取ると大変なことになります。無理なく飼育できる程度にとどめておきましょう。特にカブトムシはヤバイです。
そんなに取れるにもかかわらず、僕はこのトラップは使いません。
なんでかっていうと、こんなに簡単に取れてしまうと、飽きるのもあっというまなんですよね。要は予想通りでつまらないんです。最初に群がっているのを見た時は興奮したんですが、2度目、3度目と確認するうちに、慣れてきちゃいました。
一方、天然の樹液は、まずその樹液スポットを見つけた時の喜びがあります。ていうか、虫自体を見つけるよりも、樹液スポットを見つける方が楽しい。
いったいここで何の虫が何匹取れるんだろう、というワクワク感があるんですね。トラップを仕込む必要もないので、樹液を見つけるのにある程度慣れてからは、こっちの方が楽で手軽だと思います。
見つけたら、カゴと懐中電灯持ってそこに行くだけでいいわけですからね。
それに、樹液にもワンサカ集まってくるんですよ。アイキャッチに使ったこの写真は、実は天然の樹液に群がる様子です。トラップなんて仕掛けなくても、これだけ集まるんですね。1晩に何度も行けば、その度にこれぐらい集まってきます。
とはいえ、甥っ子が来るタイミングで必ず取れるようにしたいとか、様々な事情があると思います。そういう事情があって、少しでも確率を上げたい、という人は試してみてはいかがでしょうか。
1点だけ注意。発酵汁が入っていた袋のポイ捨ては絶対にやめましょう。あと、ストッキングに入れて縛るなどの方法でトラップを仕掛ける人もいるようですが、そのまま放置するのも絶対にやめましょう。後始末までしっかりやってこその昆虫採集です。
ていうか、ストッキングに入れるヤツって、手も汚れそうだし、片付けるのも面倒だと思うんですが、なんでわざわざあんなことするんでしょうね。ということで、非推奨ですね。
で、捕まえて飼育するなら、カブトムシよりもクワガタがオススメです。8月になるとカブトムシが幅を利かせて、クワガタの捕獲率が下がるので、取るなら7月中がオススメですよ!
図らずもカブトムシを飼ってしまい、卵が生まれたり、幼虫になってしまった場合は、こちらを御覧ください。
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